世界を踊る
さとう 星子

今日もどこかで
不協和音が鳴り響く
ときに耳のすぐそばまで来ていたりもする

白い鳥と黒い猫が共存し
赤い車の排気ガスが妙に息苦しい

石油がなくなるとき
文明はなくなるという

それでも僕らは
優しい糸を紡ぎだして
新しい音を作ろうとする

それはいつもドミソのリズムで
世界を踊りたがるのさ

空に敷いた五線譜に
優しい風が吹いたとき
初めの一歩を
踏み出せる気がするんだ

不協和音の鳴るこの世界で
いつでも
いつまででも
たとえその日が来なくとも

僕らは
踊り出すその日を
待っているのさ











自由詩 世界を踊る Copyright さとう 星子 2009-03-12 19:31:48
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