未有花

春になったばかりの頃
白い帽子を追いかけて
春風の中を駆けて行った

草原の若い草からは
真新しい緑の匂い
南の方からは
温かい日差しがさして来る
空が青くて
眩しくて見れない

ゆるやかな午後は
木陰の下でひとやすみ
見渡せば春ばかり
地平線の遥か向こうも
こんな春が続いているのか

白い雲の行くままに
白い帽子を追いかけて
春風の中を駆けて行った
春のひととき


自由詩Copyright 未有花 2009-03-11 12:42:35
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