夜中の卵
北星三天






なんにも無い


夜中の空気が

ぱっかりと割れて



僕自身を吸い込んでいく



そこへ生まれていくんだね

これから

そこへ生まれていくんだね




剥がれ落ちた

僕の外側を象った余計なものが


夜中の

ぱっかりと割れた空気の中へ

吸い込まれて




残ったものが





これから赤子になって


生まれていくんだね




これからも


これまでも













生まれていくんだね



自由詩 夜中の卵 Copyright 北星三天 2009-03-10 00:29:09
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