からだ C子さん
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=179260
わたしとあなたのいろいろな意味での勝負を、からだになぞらえてつづってある詩で
すが、これがけっこうおもしろく読めてよかった。冒頭の畳みかけもセンスがよくて続
きを読みたくなるつかみになっているとおもう。「せなかは使わなかった」とか名フレ
ーズ。
どちらかというと、詩的文法にきちんと沿った作風だと感じました。たとえば、わた
しとあなたの対比で進む展開。「せなか」や「ちぶさ」といったキーワードが順々に登
場して、新たにでてきたワードがどこかに接続される。構造的にきれいに整理された印
象でとても読みやすいです。逸脱したり飛躍したり、いくらでも複雑にできそうなのに
しないところがすごくいいとおもう。
男女のちがい、というものはたしかにあってそれに僕らは悩むし苦しむ。でも、苦し
む価値があるからこそ僕らはだれかを愛す。そういう苦闘の原始的な美しさがうまく表
現されていてよかった。