もざいく少年
琥霙ふうり

 
せんめいに見える
世界、よりも
 
 
 ふやふや
 ぐにゃぐゃにゃ
 
 
ぼやけた
視界に流れてくる
あいまいな、世界
 
なんて、“すてき”
だろう。と。
そうは思わない?
 
 
 
かたくなになって
ぎら、ぎらの
眼はいたい (ちくちく)
 
けれども
泣いて、 (うるうる)
およいでみたら
 
 
 ぱっ、と
 かがやく光があった
 
 
 
ぼくは視力がわるく、いつも眼鏡をかけている。どんどんあっか、してるような気も、するかな。変わってくけしきに追いつけなくて、そのたびに目を、こらしてる。
 
 
 つかれてしまった
 
 泣いて、
 しまったんだ
 
 
 
いつか気付いた
新しい世界に、
それはきっと、生まれた時から
 
 “ぼくはしっていた”
 
 
視線が開く
まぶたが開くより、先に
 
 
 やさしさに
 やらかさ、に
 
つつまれながら
うかんでく
 
 
 
この世界は、きっと
 
 
 
 “ぼくだけのもの”
 
 


自由詩 もざいく少年 Copyright 琥霙ふうり 2009-03-08 10:45:56
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