時代巡り
K.SATO

誰もいない部屋
喜びの闇へと自分を
電車に考えていると
片隅では舌が光へ舐めるように

今日と他人を失っていく
体に伸びて 力で動くけれど
生きて死ぬ本を
前の光にしかし 開く自分を

自分自身を頭に、ページの
石版を足の未来の中へめくる
現在の人間を密封し
過去を川に解いていくように

憎しみの前に神話を刻む
僕に子供は生まれ
時代へ新しい
自分自身をモニタに打ち出すだろう


自由詩 時代巡り Copyright K.SATO 2009-03-05 13:03:47
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