さがしもの
はな

探すのは大変だったけれど

探そうと思えば結構探せたりして

ぼくは

真夜中に眺めては

羨望して

嘔吐していた

もし願いが叶うなら

ぼくが鈍器を用意するよ

いままでいくつものことばを見てきたけれど

美しいものなんて

他にはなかった

狂ってなんていなかったよね

交換したことばを

交換したままでいられたことは

ぼくたちの宝だったのに

どうして

捨てちゃったの

ぼくたちを繋ぐ幻覚で

記憶のとうめいなところを埋めようよ


自由詩 さがしもの Copyright はな 2009-02-28 13:35:39
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