願いのうた
ここあこころ

さやぐ森のいたみを抱きとめ
私たちは目覚める
陽光の届かない場所にも
太陽がのぼることを願い
川へ小さな葉をながす

それは
ゆらゆら
やすらかにたゆたうので
そのうちに
ながれに呑まれて
沈んでしまうかもしれない

それを
かまわないと思う
思えること
ためらわず
思い込める先に託したものの
とてつもなさ

道なき道を進むのに
かならずしも
乗りものが必要になるわけではないから

願いは海に辿りつくと
かすかな声となり
ささやかな星となって
地上へと降りそそぐ

私たちは知らずしらずに
それを浴びている


自由詩 願いのうた Copyright ここあこころ 2009-02-28 10:23:32
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