願いのうた
ここあこころ
さやぐ森のいたみを抱きとめ
私たちは目覚める
陽光の届かない場所にも
太陽がのぼることを願い
川へ小さな葉をながす
それは
ゆらゆら
やすらかにたゆたうので
そのうちに
ながれに呑まれて
沈んでしまうかもしれない
それを
かまわないと思う
思えること
ためらわず
思い込める先に託したものの
とてつもなさ
道なき道を進むのに
かならずしも
乗りものが必要になるわけではないから
願いは海に辿りつくと
かすかな声となり
ささやかな星となって
地上へと降りそそぐ
私たちは知らずしらずに
それを浴びている