新月の夜に
草野大悟
雨が降っている新月の夜に
春めく虫たちのため息がひらひらと
蝶になって飛びかっている。
ひろびろと草原はそこにあり
うす桃色のパンツのとてもなまめかしく
ハートのかたちしたそれに、つい触ろうとするのだけれど
それは、肝心なところで
クイッとなおさらなまめかしく
くびれをねじって
巌として接触を拒む。
新月の雨の夜
多くの妖精たちが★となって飛びかい
とおくあそびにいったままかえってこない
ハートのかたちしたそれをさがす。
自由詩
新月の夜に
Copyright
草野大悟
2009-02-25 00:01:46
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