これは遊びではありません
瑠王
これは遊びではありません
頬をつねってみればわかるでしょう
書き連ねた言葉は誰かを媒体として
生き続けるのです
ドライフラワーのように
その脈が枯れてしまっても
賽を投げたままで
あとは知らないなんて
許されません
言葉に命を授けるのだから
硝子職人が命を吹き込むのと同じように
私達は言葉にまじないをかけるでしょう
ただひとつ困ることが
言葉が奔放すぎるということ
寒い夜に寄り添ったかと思えば
次の朝には遠い旅へと発ってしまう
彼女は言っていました
"もしも私を狂わせるようなものだったらそれもまた詩だわ"
と
これは遊びではありません
私の子らは私を狂わせます
だけど私自身
なんて言葉に不真面目なんでしょう