プリーツ
捨て彦

都市にプリーツが回って
ラベンダーの匂いが空に
それで平日には
うなだれながら握手をしましょう

私が巡回する
キアロスタミの映画
かつて、話題にのぼったことのない見た目に
方向を示唆する
公共の電波を分け隔てなく
ずる賢く、そしてなおさらうるわしく、
地球の輪郭に思いを馳せます

私は入念にレコードを選びます
二つのうちひとつ目の
教えてもらったとおりのやり方で

教育というものの息災と
血しぶきの鮮烈な印象と
それを事前に、あるいは時宜によっては事後に
これからの世代のこととしたまま
車の積載により
とりあえずは
功を奏したと言えます




自由詩 プリーツ Copyright 捨て彦 2009-02-23 18:33:33
notebook Home