目覚め
ことこ

なだらかなカーブを描いて
たどりついたのは朝顔の目覚め
淡い蒼色の奥にひそむ朝露は
静かにうみをたたえている


めざまし時計の産んだ卵が
フライパンではじけるころ
遠い昨日の曲がり角で
ストリートオルガンが響いている


石けんの形をした双曲線に
頬ずりをしようと手を少し伸ばす


牛乳びんの底でくぐもった声は
いつも私を励ましてくれていた


自由詩 目覚め Copyright ことこ 2009-02-22 21:26:14
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