君と猫
くろね

涙が出る程眩しい空の下の
君と猫をそっと盗み見ていた
暖かい街並みに似た君の笑顔
猫と僕は何も知らない振りして

気が狂う程優しい風の上で
最期の色をきっと今見ている
繋がらなくてもいい、この時よ
しかと僕は全て綴じ込めたから

小さな庭 花が咲くのは
季節のせいじゃない

彩り滑らかに移る
境界線は曖昧に笑う
此処には何もない

高鳴り秘やかに映る
平行線の合間で眠ろう
此処には何もない

君と猫をずっとただ見ている
猫と僕は何も知らない振りして

君と猫をずっとただ見ている



自由詩 君と猫 Copyright くろね 2009-02-18 13:49:49
notebook Home