れとろな女。
遊佐




━聞いてな━

なあなあなあ、あんたほんまにうちのこと好きなん?
どうせまた騙されてるんやないのって、お母ちゃんは笑うねん
けどな、うちはあんたのこと
なんでか知らんけど、信じられるねん
大袈裟に聞こえるかも知れんけど、うちは運命感じてるねんで
初めて逢うた時にな
あっ、この人やって思うてん

そやさかい今度こそ、きっと幸せになれると思う、
ううん、もう充分に幸せなんやけどな、
他人事みたいやけど、きっと世界で一番お似合いのカップルやないかって
何とのう、そんな気いすんねん。


━お願い━

あんな、これはうちからのお願いやねんけどな、
浮気しても知らん顔して帰って来てな
うちも気いつかへんかったフリするさかい。それとな、うちトロいさかい腹立つことあると思うねんけどな
一生懸命頑張るさかい殴らんとって欲しいねん。
うち、もう叩かれとうない
うち、もう腫れた顔してお仕事しとうないねん。
我が侭言うてゴメンやけど、これだけは堪忍な。


たこ焼きと、鰻重と、ホルモン焼きと、
その次にお前が好きやでって言われたい。
いつも一緒におって
ぎょうさん思い出こさえて、笑うていたい。

うちは死ぬまで
あんたの女やからね
離さんといてな。


━最後に━

あんたの好きなもん、みいんな覚えて、毎日あんたの笑う顔を見れるように
あんたの嫌いなもんも、みいんな覚えて、叱られんようにする
あんたがな、お前やないとアカンねんて言うてくれるように
あんたがな、神様んとこ行く時に、お前のお陰でええ人生やったと笑うてくれるように、頑張るさかいに…。

この先ずっと、
どうぞ、一つよろしゅう頼んます。


かしこ。




自由詩 れとろな女。 Copyright 遊佐 2009-02-17 00:42:25
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