葉女
ことこ

石けんの香り
ゆらいで
沐浴

朔日、
娘が生まれました。

張りつめる乳房の
端から
わたしの血液を
ふくませ、
ふくませ、

新月のひかりで
臍の緒を断ち切ります。

ふるえ
ふるえて
夜泣きする産毛

舌でぬぐい

アロエの葉で消毒します。

小さなお口から
のぞく
やわらかな乳歯

ああ、
ああ、
なんて
あいくるしい

摘み取って
食べてしまいたい


自由詩 葉女 Copyright ことこ 2009-02-16 19:17:13
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