u rei
ゆうと
空を見上げながら
ずぶずぶと
沈んでいく足元
気づいていない
気づいたら
あたりは真っ暗
ぼくはひとり
悲しんでいる
暇はないよ
よくは見えないけど
空には枝が伸びて
桜が咲いている
花びらが
手のひらに
舞い降りて
ぼくは
ぎゅっと
目をつむる
ぽかぽかと
あたたかく
ぼんやりと
している
ふわふわと
浮いていく
ぼくのからだ
ぼくの思考
さよならは
似合わない
おろしたての
服を着て
履き潰した
スニーカー
錆びついた
自転車で
ぼくは街を
駆け抜ける
ぼくは春を
身にまとう
ぼくは街を
駆け抜ける
ぼくは春を
捨てないで
u rei ...
きみにはいつも
笑っていてほしい