ごむまり
小川 葉

 
今はもう なにもわからぬ存在の 少女が吐いた 蛤の泡

なつこという 名のある少女がいたけれど あるいはふゆこ だったかもしれぬ

窓のそと 誰もいない景色あれば 虫、花、草、すべて わたしたち

さっちゃんと はやくあしたになりたいよ 夢のせかいの ぼくのともだち

みちばたに 散歩してるひとがいたの くろい顔して 蟻みたいなの

ごむまりが だってだってと はずんでる おんなのこみたいね まりだもの
 


短歌 ごむまり Copyright 小川 葉 2009-02-14 00:58:10
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