経過、彼方へ向けて
霜天

思ってみること
ここにいる僕等の存在を
君のその歩幅を


かたかた、と
時計の裏側で回る歯車の
噛み合うその一つ一つを
階段に登っている
繰り返している
繰り上げている

その
君の歩幅を

そこへ行くまでは
草原になっている
沿う川が流れて続いている
彼方
空の向こうなのかもしれないし
空なのかもしれない
獣道の草原で
君は繰り上げている
僕は繰り返している
彼方では夕日が
塗り分けている赤



繰り上げている歯車の
噛み合うその一つ一つの
僕等はその
経過になっている


自由詩 経過、彼方へ向けて Copyright 霜天 2004-08-17 17:27:49
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