火焔
楽恵

凍てつく大地を踏みしめて
真っ赤に踊る炎の火

煌めく火の粉に
ちりちり混じり
きらきら昇華していこうとする血に
誰が嫉妬を焼べたのか

ゆらゆらと揺らめき
闇夜を焦がして燃えさかる

じりじりと炎熱は
頬を伝う涙を乾かして

憎しみは罪だと
叫ぶ神々に弓を引き
絶望という鎧を纏って
恐れもせずに戦いを挑む

オレンジ色の炎心に秘められて

色あせ冷めた灰だけが
嘆きながら降り積もっていくのに



自由詩 火焔 Copyright 楽恵 2009-02-10 22:48:35
notebook Home