赤の3番
ミゼット

一本の針金の上を
短い髪の女が踊り歩く

夜はとても短いから
短針から長針までゆくのよ
60秒に一回
私は新しくなる

腕を広げ
回る

針金がたわみ
ぎいぎいと不満の声を上げる

踏み外したその先は
乳白色の無が
待っていたり
する


自由詩 赤の3番 Copyright ミゼット 2009-02-10 02:19:52
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