ぐるぐる
北大路京介


引力が、

 ある

きみと、ぼく

 地球と 月

  引力がある

 ひきあう

すべては ひきあう

  きみに ぼくはひかれる

 きみも ぼくに 月に

  ひかれて

    目を瞑る、 感じる


 地球は落ちてこない、 月に


   きみが生まれる 前から

  ぼくも生まれる 前から

   月、地球のまわりを

    姿を変えながら

     ぐるぐる


  ぼくが 愛を叫ぶ

   誰にも 聞こえない音量で

     ぐるぐる


     火星も 金星も

      まわっている ぐるぐる


        引力

       燃える 太陽

      癒し

     地球には 水があって

      木があって

       きみが 二酸化炭素を はき出す

    木は 植物は 二酸化炭素を吸って

     酸素、はき出す

      ぼくが酸素を得る

     ぐるぐる

    太陽は

     朝

      東のほうから、昇っていて

     ぼくや きみの 頭の上を通り

      沈む、西のほうへ

     ぐるぐる


    毎日

     ぐるぐる


   *


     引力が、

   ある

    きみと、ぼく

    地球と 月

     引力がある


      引力が、

       ある

      きみと、ぼく

        引力が





自由詩 ぐるぐる Copyright 北大路京介 2009-02-09 12:35:21
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