ふとつらつら思うことあり。
つゆ
洗濯機を開けた時の
むせかえるような匂いの中に
なつかしい記憶がよみがえってきた。
隣に並んでご飯作ったっけ
トイレの掃除は替わりばんこだったな
あの電柱のところまで、と決めて
スーパーで買ったもの
どちらかが持ったよね。
小学生のランドセル持ちみたいに。
だいたいいつもあなたが持ってた。
だって私はあなたの癖を知っていたから。いつもパーから出してたよね。
あとになってふと気づいたの。
あれはあなたの優しさだったんだなあって。
私たちはあの頃にはもう戻れない。
やり直すことはできないけれど、
私が日常のちょっとした瞬間にあなたを思い出すように、
あなたも私のこと見つけてくれたらいいな。
素敵な思い出としてじゃなくてもいいよ。反面教師としてでもいいよ。
あなたがくれたその気持ち、私今度はまた別の誰かにあげるべきだと思うの。
あなたもそう。
あなたが必要として、同じようにあなたを必要としてる人にあげるべきだわ。
そしたら気持ち、じゅんぐりめぐるでしょ?
そしたら気持ち、不平等じゃなくなるでしょ?
なんて、強がってもちょっとさみしいけど。
だけどね、ビールの泡のように、ほろ苦さがちょっぴりで
きらきらがいっぱい詰まってる
この宝箱の中の思い出
抱きしめてくよ。