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彌月

聞きたいのは
君の声なのに

僕の耳には
届かなくて

聞きたいのは
君の声なのに

風の唸りが
響くだけ

木枯らしのふく頃に僕らは出逢い

何度めかの春
永久の別れが訪れた
冷たい君に最初で最期の口付けをして

僕は心に鍵をかけた
色彩の絶えた街並みには
飾り立てたマネキン
途絶えた人混みには風が唸る

聞きたいのは
君の声なのに

僕の耳には
届かなくて

聞きたいのは
君の声なのに

風の唸りが
響くだけ


自由詩 ? Copyright 彌月 2009-02-01 22:49:38
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