ひだまりの予感
唐草フウ

冬のしぶきあげた 波を
しろいくじらが旋回 押しこめて
少しずつ降ってくる
わたの毛はほつれた傘たち

わたしのしもやけの手
いつか 治るよ
太陽が言った
だから信じてみる


内ポケットの中、手元には
ひだまりが数個
まだ眠っているようだから
そっと遊んでいよう

しろいくじらは陸にいる
しろいくまに告げた
くまはたちまち森の色になって
帽子をくるくると回した

カッコいいステップが踏めるころには
少女に会えると喜んだ




自由詩 ひだまりの予感 Copyright 唐草フウ 2009-01-26 12:18:52
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