みんなてき

みんなてき


そう思っていた時期があった

へらへらと笑っている

鏡に映る自分さえも



みんなてき



解りあえることなんてない

あなたとは違う


口にも出さずに怯えてた



みんなてき



傷つけられるくらいなら

傷つけてしまうくらいなら


いっそ消えてなくなりたいと




みんな、てき?



でも母さん

最近わからなくなったんだ


なんだかちぎれるようなくすぐったさ



みんな、てき?



ひとはこんなにも

柔らかい言葉を持つものだっけ


知らなかったのは、僕だけなのか



みんなてき



こわいものは、皆怖いんだね

幸せでいたいときは、皆笑うんだね


皆、同じことを考えてた




みんな、てき



どうしたらいいのだろう

みんな敵だと思っていたのに


母さん、ほんとは優しいひとたちばかりだ




(あるいは自分の認識さえも疑うこと?)








自由詩 みんなてき Copyright  2009-01-23 01:09:38
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