落日の果物
秋也
一日の
一実
果てぬ夕日
咲く火種と火百合
戦場
兵去りては
祭場に
久坊
ひたひたひたと
足音を刻み
弔い
やがて列となす
間隔と感覚
墜えぬ景色も
また然りで
長となり
足場を崩す
踏鞴舞い
平衡と水平を揺るがす
岩魚の臆病な泳ぎ
それも水面の下で
終える
誰かが笑った
赤い景色が終わらないなんて
可笑しいね
夢みたいなものだから
帰っておいで
気が済んだら
帰っておいで
産声だけ忘れず
帰っておいで
自由詩
落日の果物
Copyright
秋也
2009-01-21 15:33:39