AM05:46
瀬田行生




遠い 遠い 空の 空の 下
あなたはどうしているのでしょうか

ただ胸にポカリと開いた穴から
静かにトウトウと流れ出していくようで

酩酊して
街の片隅のコンクリートで忘れ去られたように
眠りつづけた朝

携帯のリダイヤルにあなたの番号があった

私はあなたに助けを求めたのでしょうか

私はあなたに謝ったのでしょうか

私はちゃんと話せたのでしょうか

あなたに電話は届いたのでしょうか

朝の高層ビルは冷たくて
足着く地面も冷たくて
青々とした空と緑は
昨日をリセットするように

自転車1台
あの日の私

何も変わらず生きてる私と 胸の中の気持ちと
あなたに対する後悔と やるせない思い出


あなたには届かないと知っていた

あなたはもういないと知っていた

「お客様のおかけになった番号は現在使われておりません・・・」


いつになれば涙は止まりますか

前を向いたり 下を向けば
涙がこぼれてしまうので

いつになれば


涙こぼれぬように 誰にもみせぬように
空を見る私

それでも
涙はとめどなくて 止まらなくて
頬を伝い流れる落ちる
さめざめと

どうしてかな
泣いてた



あなたが何をしているのかじゃなくて

あのころの私について謝りたいのではなく

また今からやり直したいわけじゃなく


タダ、アノ、コロニ、カエリタ・・・イ

叶わぬことに 
決して叶わぬことに 子供みたく頑なに我儘を言うように・・・


自由詩 AM05:46 Copyright 瀬田行生 2009-01-18 08:36:23
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