8つの嘘
衿野果歩
嘘をつくことに慣れたのは
そうなるしかなかったから
うつむいたまま歩くのは
それが楽だと知ったから
薄汚れた街の
騒々しい波に
打ち付けて削る
粗悪品の僕らを
生まれ変われるならなんて
そう願ってもいいだろう?
うまく笑えない教室で
想像した未来はどこへ消えたの?
嘘みたいに楽しかった
そばに君がいたあの頃
頷かない横顔に
そっと真実を告げる
そう 君を諦めるためについた8つの
嘘
自由詩
8つの嘘
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衿野果歩
2009-01-17 18:35:55
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創書日和、過去。