SOON SOON SOON
石原大介

ドナウ川の交番脇を
飛ぶ石曜日をつんざいて
マンテンバイクのレッドロブスター号にて
SOON SOON SOON

高速道路の真下も真下
巨大ネオンも若々しく
田園地帯に屹立する
ディスカウント・ストアー
SOON SOON SOON

君が欲しい
といって鳴いた
飼い猫の真似する僕の手足は
生まれついてのドラえもんで
今日も
まっすぐに帰れない

喉もとにパの字のようなコウモリが
群れをなしてパパパパと
からみあってパパパパパと
翻って゜パパパパパハと
磨きこまれ
黒光るキミの
声帯の河川敷の
ペンキ色のたそがれ

ああ
僕ら寄り添って
こんな間近にいたのですね
サボテン混じりのススキ野に
腹ばいになって
地鳴りのような季節の移ろいを
歌にしてみました
マンテンバイクのレッドロブスター号が半端なく
光る水を怖がるので
ヨモギをつんだら
帰りますが

冷蔵庫とか
ゴムぞうりとか
マフラーとか
それにつけてもいろいろなものが
流れていったものです
それも歌にする暇も無いくらいに
ひっきりなしにです





自由詩 SOON SOON SOON Copyright 石原大介 2003-09-19 00:17:55
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