udegeuneru
高校の同級に呼び出されて
電車を乗り継いで行った
駅の階段の踊り場に屋台が出てて
チャーハンとお好み焼きと何かを買う
帰りの電車賃が無いことに気づき
どれか一つやめたいと売り子に言うと
一度パッキングしたものを戻すわけにはいかない
こちらといたしましても
とかたい表情で言うので
しかたなく全部買った
お金がなくなったので放置自転車を盗んだ
駅を出るとやたら坂が多く
それも自転車を押しても登れないような坂で
私は大きく迂回して
街は夕暮れ時で
たどり着いたのは
空き地みたいなマンションの一室で
私は白いプラスチック製のイスにすわって
心理テストを受ける
周りには他の同級生たちがいる
同じようにテストを受けている者もいれば
こちらの様子を伺っている者もいる
私のテストの結果が期待されたとおりでなかったらしく
だるい空気になった
気まずくなって辺りを見回すと
東の空に何か巨大ないきものが居た
周囲の建物から突出してでかいから目立つ
手足が異常に長くて縞模様でキモイ
いきものはゆっくり歩いて北上している
同級生にそのことを伝えると
大して驚きもせず
ああ、あれ。
知らんの?
いつもあのへんに居るよ
というリアクションをされる
もう帰っていいと思われたので
マンションを出て
金がないことを思い出す
思い出して、あっと声を出してしまい
同級生が怪訝な顔でどうしたん?と聞く
私は何の根拠もなくあ、でも大丈夫やと思って
なんでもないと言って行こうとする
言ってでもどうするんだって思って戻る
それを2回くらい繰り返し
いよいよ本格的に心配されて
なぜか今までの生き方や将来のことまで頭にうかんで
路上で頭を抱え込んでしまった
もう夜になっていた