ねぇ
乱太郎

ねぇ

君はもう寝てしまったのかい
今日は一度もメールくれなかったね

ねぇ

君はなにかむくれているのかい
昨日まで毎日メールよこしていたのに



百合よりも薔薇が好き
優しさだって傷つくもの
そう言った君
瞳の奥を見つめて

都会の夜景は僕らには眩しすぎたのだろうか
タワーの最終のエレベーターに駆け込んだ僕ら
漏れてくる息が
地上のイルミネーションに落ちていく

僕らは闇に溶けて行って

綺麗だね

寄りかかった手摺りに
刻んだ一言
赤緑の空間にひとつだけ
流れていった淡い光り



今夜も点滅している
僕らのことなど忘れて

ねぇ

君は
いま
どんな夢を


自由詩 ねぇ Copyright 乱太郎 2009-01-12 16:36:33
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