耳鳴り
ブロッコリーマン
ヘッドフォンで聞いていたロックの曲と曲の合間に、
耳鳴りが、耳の奥で、鳴っていた。
何事もなかったように次の曲がかかって、
僕はまた何事もなかった素振りをして、
それでいつしか眠くなって、
音楽を止めたときに、思い出した。
いやな音が耳の奥で、鳴っていた。
そういうんじゃないのに、
耳鳴りはそんな風に考えただろうか
そういうんじゃないのに、
そういうつもりじゃないのに、
耳鳴りは理解されない苦しみを知っていたのか?
僕はそれから、
抱き枕をぎゅっと、強く抱きしめて眠った。