冷たい冬の話
chia

‐それは冷たい冬のお話で‐

硝子越しに見えたのは
細い細い三日月で
さらに、赤く染まって見えるから

『まるで夜空が怪我をしたみたい。』

そう呟く君の上
きらめきだすのは一番星

『きっと夜空の涙だわ。』

窓に近付く君は
その細い指で絆創膏を貼り
冷たい硝子をなで上げた

輝きだすのは二番星

『嬉し涙だ。』

僕が呟けば
硝子に写るのは、ほほ笑む君

‐それは冷たい冬のお話で‐



自由詩 冷たい冬の話 Copyright chia 2009-01-08 00:57:41
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