硝子越しに見えたのは 細い細い三日月で さらに、赤く染まって見えるから 『まるで夜空が怪我をしたみたい。』 そう呟く君の上 きらめきだすのは一番星 『きっと夜空の涙だわ。』 窓に近付く君は その細い指で絆創膏を貼り 冷たい硝子をなで上げた 輝きだすのは二番星 『嬉し涙だ。』 僕が呟けば 硝子に写るのは、ほほ笑む君