僕の小鳥をあげるから
水島芳野

何もかもから忘れられるための方法を探しながら
青い小鳥の歌を聴こう。

こんなにも見捨てられた楽園の中で
君の描いた僕のいびつな肖像画は
とてもお誂え向きに思える
                  (こみ上げる歌声に泣き叫んだ

どこに行ったら君を失うことができるんだ
世界はこんなにも残酷で
そしてうつくしい。
                  (吐き気がしそうなほどにね。

何もかもから旅立って
安らかな寝息をたてたいと思った
君の好きだといった花を花瓶に挿して
そして君の夢を見ようと

星の散りばめられた夜空を見ても
君は僕の残酷なうたばかり聴きたがる
すべてを諦めきった穏やかな微笑を浮かべながら
世界への愛をどこかに置き去りにして。

愛を謳わない薔薇を薙ぎ払って
美しい国に行こうか
そこかしこに溢れる麗らかな歌声は
すべてがすべて、君だけのものだよ。

だからそう、

Be Mine

僕のものになって。


自由詩 僕の小鳥をあげるから Copyright 水島芳野 2009-01-03 15:34:08
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