サンタさんはどこに消えたのか
こめ

いつだって人は小さい頃

誰でもその赤い服を着た

もじゃもじゃの白い髭のはやした老人に

夢を乗せてとばしてたけど

今は一人雪降る道でたばこに火をつけ

ぽろりぽろり落ちては重なる雪の上に

しっかりと足跡を付け

気がついたら僕らはあの頃はあの頃になっていた

今は今昨日はもう過去

それくらい分かっている

月明かりが鋭く差す

結構時間はたったんだなと

自問自答を繰り返す

なぜ雪の降る日の夜は

こんなにも孤独におびえるのだろうか

あなたはいつもそばには居たけど

いつだってぼくはあなたの隣にいたけど

それは昨日

今日じゃない

そう人の気持ちは二重も三重も重なって

裏の顔を隠す

人間なんてみんな仮面をかぶっている

そして誰も知らないところで血を流す

夢とか希望とか今ではもうゴミみたいな物

ぼくっていつからこんなに醜くなったんだろう

枕元にプレゼントは置いてないよ

サンタさんはどこに消えたのか


自由詩 サンタさんはどこに消えたのか Copyright こめ 2008-12-28 16:14:44
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