エタニティ
小川 葉

 
そのひとの
エタニティという香水の
匂いが好きだった

あまい匂いがしていた
君といる時はいつまでも
永遠だと思っていた

エタニティは
永遠
という意味であることを
そのひとと
お別れした後で知った

永遠なんて
半分は信じていないけれども
半分だけなら信じてる

スーパーの
化粧品コーナーで
妻には内緒で

エタニティという香水の
試供品の蓋を開け
目をとじれば
そこには
今も君がいるのだから
 


自由詩 エタニティ Copyright 小川 葉 2008-12-14 02:37:26
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