インフルエンザ
kauzak

夜のアーケードを駅へと急いでいた

落ちていることを認識できない間隔で
落ちて来た水滴が太ももを濡らして
驚いて足元を見ると確かに路面は濡れていて


朝の路地を駅へと急いでいた

キツネの嫁入りが鼻に落ちる
不意を突かれてまたしても驚き
続きが悪くて気味が悪くて滴の跡を路地に探す


インフルエンザに感染したようだ

ぼんやりした頭を据えて歩いているから
第六感も鈍りがちで水滴を避けられない
因果に巻き込まれやすい日を自覚する

今日は現実的にしか生きられないのだろう
雲が晴れたとして


自由詩 インフルエンザ Copyright kauzak 2008-12-12 23:16:12
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