スフィンクス
かとり

送電塔の下のスフィンクス
草むらの中にペットボトル
少し目を 離した隙に
そこにあった意味
そっと動かして
首をかしげては
石のほほえみをなげかけた

うずくまる女の子
ゆっくりと流れていく
曖昧なかげ達 ふらふらと
歩み去って しまって
ローソンを闇で
つつみ隠す
そんな夢
夜行バスがほら
謎を運んでる

満ちることも 引くこともない海に
吹きこまれた風は 鉄骨をきしませ
ひかりを溜めこんだ 夜光塗料は
微かに感じる引力を 
君の夜景につなげていく 


自由詩 スフィンクス Copyright かとり 2008-12-10 00:06:44
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