棺か帰結と棺か起点
井岡護

三面鏡へと針路をとる事に何の
躊躇いも見せない顔をしたあなたが

  天候は座標では
  なく広い箱庭だ
  と君が語っていた
  姿が手の中で
  反転した塗料の様
  に思えて

眼球の働きをする砂を私の手
の中に零した時に通りでは外見とトンボ玉を
見失った年老いた踊り子の終局的な経過が
艤装員の外聞として喚かれあなたの

  三角錐の角
  を簡単な形に地面を
  論理に挟むように
  しようと持ちかけた
  のは君の点そして
  それは肺を
  交換した少女の
  膝

頬は完全に関係とはもはや呼べなくなって
いた無数の煙草を掴んだ腕とも赤い
便箋とも異なっている巨大な沼魚と金網
自身になったのであろうと私は描かれただけで真円の
因子を持たない身体以外の重たい金管楽器
となりつつあるあなたと

 死因で
 あり続けようと
 する若者達を
 見ながら頭部を
 切開する様に枠を
 嵌めようとする君
 は当たり前の
 反対の西に広がる
 蛇管の巣に?
 そうやって?

あなたとあなたとあなたとあなたと


自由詩 棺か帰結と棺か起点 Copyright 井岡護 2008-12-01 18:58:45
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