質量、海の
umineko

夜の暗さ
海の暗さ
そこのあるものの 暗さ

波が
うねりを繰り返し
何度でも打ち寄せる

夜の海
釣り人の
投げた重みが
ふかく沈む

あなたと
指を重む
その温度の確かさを
想う

奪うこと
与えること
波のように私は

生きて

とどかないレクイエムを
胸の海に静めるのだ

逢えなくても
さみしくないよ
遠く
眠る水圧の

私は
ぶれるはずがない
 
 




自由詩 質量、海の Copyright umineko 2008-11-30 12:44:39
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