【短歌祭参加作品】後は野となれ夢となれ
木屋 亞万
超高級種も仕掛けもないビーフ舌でとろけて尻で固まる
夏前の視覚の審美報告を受けて腹へと指令が出された
バイオロボ最新鋭の内燃機にんにく2かけ鼠径に充填
縫い上げたスリーピースに拍子抜けミシンはベースとギターが恋しい
毛先燃え熱く散りゆく血を拭う右手の甲に鼻血一筋
精神を剃髪された処女の群れ荒ぶる神を見下げて歌う
二つ星まぶたをぐっと押し上げる夜色ガラスの釦の瞳
午前2時砂糖の塚が悲しくて濃いコーヒーに溶かして啜る
東京があと五つほど増えたなら三つ目くらいに住もうと思う
間違いが丸になるまで色を変え採点してた先生の虹
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