背徳の香り
いのせんと


過ぎてゆく夜と
越えられない思いが
2人の間を揺らめいて
唇が熱を帯びるほどに
瞳が濡れてしまう

優しい言葉とはうらはらの
あなたの視線に焦がされてゆく私
動けなくて
言葉よりも先に
あなたの指に接吻くちづけ

指先から背徳の香り
夜は2人を残して過ぎてゆく







自由詩 背徳の香り Copyright いのせんと 2008-11-22 00:23:46
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