雨音光、少女の運ぶ
石田 圭太

流れる水辺にあって、冬の光が
点っている。てらてらとここは
静か。見えないものに、触れた
ことのない。めくらの。薄く紅
挿す頬のあどけない。水掻きの
広く、長い指の掬えない。指間
指間から零れては、てらてら。
水平線に向かって、穏やかに集
約していくものに目を焼かれた
。地平線、空平線、あらゆる線
のみえる風景のことをだ


ろっ骨に水
やさしく澄み渡る日には
ゆっくりと/飽和していく
陸の中で/陸をちぎる
海の中で/空も/
ちぎる
ひたされていて/晴れていない
役立たずな運動は繰り返される
狭く/覆われた
実のことなら
男や/女のことを
ほとんど美しいと純粋におもう
喉をおもう
ばらばらになって
どこまでも細かくなれば
どこまでも拡がってみえる


無数の水溜まりの中、膝を抱え
ている無数の。そして抱くため
の、が降り注いで。きれいな部
分も、きたない部分も、分け隔
てない解体がはじまり。すっか
りと祈りに近付いた。けれどな
れない。どれだけ丁寧に選り分
けても、組み直せば。大切なこ
とは失われる想いをして。そう
でないことは忘れる。後は同じ
形に育って。薬品の匂いの立ち
込める、かぞく、という言葉。
みんなよく似ていく。血を分け



人間が一人入る位の器に
生きた
と書いてある
知った人のことだとおもい
それを背負って何処までもいく



自由詩 雨音光、少女の運ぶ Copyright 石田 圭太 2008-11-21 13:42:27縦
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