蜥蜴の虹色
るるりら
あなたに出会いたい
だまって真実だけみつめている あなたに出会いたい
玄関に かたい錠をかけたままの あなたに あいたい
あなたは だれの 姿もみようとはしないで
窓を硬く閉ざしたまま 空を高く舞い上がる鳥の羽音だけを聴いている
あなたに出会いたい
わたしの玄関の戸を叩く人に 真実の人は すくなくて
聖なるお話をもってきた人は
クロスは男根の意味なのよと 自分以外の宗教の人の信じる美を
ただ けなして 聖なる顔して帰って行った
あなたに出会いたい
だまって 本当だけを感じ取ろうとしている あなたと 話がしたい
私は 穢れているから あなたに 会えないのかしら
私の雑感は 地べたを這う蛇のよう
虹色をみつけたと喜んでも、それは虹ではなく 蜥蜴の尻尾
わたしには なにもない
なにもない
なにひとつない
あなたに会いたい
あ いま
外で なにか 鳥の羽音