伽藍
くろね

限りなく魂に近い
路傍の石を蹴飛ばしてみた
痛い、と悲鳴があがったような
気がしたけれど仕方がない

限りなく宇宙に近い
枕に顔をうずめてみた
そのうち、やがて、苦しくなった
僕には酸素が必要らしい

どこまでも行ける
どこまでも行こう

その眼が腐り落ちるまで
この空燃やし尽くすまで
あの月溶けて消えるまで

どこまでも行ける
どこまでも行こう


自由詩 伽藍 Copyright くろね 2008-11-15 23:43:18
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