とうとう解っちゃいました
涙(ルイ)
考えれば考えるほど
何もかも嫌になってしまう11月某日
空は私の心を反映してるかのように
暗くどんよりとしていて
それがあんまりにも似合いすぎているから
悔しいけどまた泣きたくなってしまうのです
この世の中に
私を必要としてくれる人なんか
誰もいないような気がして
勝手にひとりぼっち感を味わって
だけどせめて
せめてあの人だけは
私のことを時々でも思い出してほしいと思うけれど
あの人はあの人でお忙しいようで
私のことになんて
かまけていられないご様子
あの人と出会ってから
こんなにも淋しがりやだったってことを気づかされたけど
いまさらもう遅いかも
だっていくら思ったって
あの人は帰ってきてはくれないのだし
私は相変わらず
問題がややこしくなってくると
決まって死ぬことを考えてしまう
ホントどうしようもないですね
どうしようもないついでに
自分の頬を一発ぶん殴ってみましたが
あんまり痛くなかったです
だから
もっと自分を大事にしなさいって
いつかのあの人の言葉を
そっくりそのまま口まねてみる
言葉は空気を震わせて
私の鼓膜まで届いた
ただ それだけの
ただ それだけのことなんだけど
それでも
そんなことでもして
自分を慰める一日があったっていい
自分の不甲斐なさに
いまさら気づいてがっかりしたって
できないことばかりならべて
ため息ばかりついてしまったって
どうにもならないじゃないか
死ぬ方法なんていくらでもあるのに
それでもそれができないのは
やっぱりこの世に未練たっぷりだからで
まだ何かやり残してることがあるような
そんな気がしてたまらないからで
それならいっそのこと
それでもういいじゃないか
私はすぐに死にたくなってしまう
逃げ出したくてしょうがなくて
誰かに助けてほしくて
誰も助けてなんかくれないって
解っていて
解っていて
そういう奴なんだから
そこから目を背けたって
見ないふりしたって何も始まらないじゃないか
格好つけてポケットに手を突っ込んだって
何にも入ってやしないじゃないか
もういい加減その手を取り出して
11月某日
前傾姿勢で立ち上がり
真上に広がる灰色の雲の塊を睨みつけた