「あを。」
長谷川智子



ちるりるはらら ちるりるはらら
小動物みたいに笑う
雲のように風のように溶けて流れる
そんなみんなの胸の内
涙落つる止め能はず
両の手のうえ細降る硝子の雪
肌に刺さらず唯ゝはらはらはらり落つるのみ
「桜の下デ春ニ死ス」
本当はただ抱きしめてほしくてそれだけ
重なる円輪
ココナツジュースにリキュール混ぜて
体を稲妻が駆け抜け貫通
だぁーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!
百メートルを七秒で消化
緊縛は刺青よりも儚い印象
あたしは人肌のぬくもりで生きています
降り注ぐ言葉はつねに優しく
降り積もる言葉はつねに温かい
途中の駅であのひとはバスを降りた
私達は当分乗ったまま過ぎる風景
何気なく見つめる眼




自由詩 「あを。」 Copyright 長谷川智子 2008-11-09 10:46:51
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