浮腫
梶谷あや子
凄惨な夢と
自分を見ているしかなかったことを
もしまた、誰かが慰めるかもしれない
だからどうしても
掛け替えがない なんてものは
あなたには駄目だ、
今は笑ったのだから
幸せで、
幸せで
未来以外に余地もなくては
星散した時間が (単に
)閉塞するだけなのか、
それとも内側へ向けて膨れ続けるのか
甘かったカプセルみたいに
その風化自体
口にしなければならないのか
本当はできることを
これから先はできると言いたくない
流れ出るたましいを
堰き止める指を自分で外した
たった、あれだけのことが、
私に震える 声を殺させたのに