『夕焼け観覧車』
東雲 李葉

遊び疲れて眠ってしまったのかい
そのままでいいから聴いておくれこの歌を
思い通りにいくことなんてきっと数えるほどなくて
運命とか実はあんまり信じてなくて
音の取れない金管楽器がやへたっぴなリコーダーが響く小道が
こんな小さな僕を支えているんだ
山の向こうのそのまた向こうを知りはしないけど
たぶん同じように夕日を眺める僕らがいる
広いようで小さな世界さ
だけど全部見てきた気になってる
何にも知らないくせに君は君だと思い込んでる
明日もこんなふうにやってくると当たり前に、自然に
願うでもなく祈るでもなくただ当然と

沈む夕日は赤く燃える
僕らの孫に孫ができても
燃え尽きないで空を染めて
月が顔出し空を昇って太陽は地球の裏へ巡る
日々は巡る、夕焼けにまた会えるように
ばいばい、今日の日よ
また明日、同じ場所で出会えるように


自由詩 『夕焼け観覧車』 Copyright 東雲 李葉 2008-11-07 16:22:59
notebook Home