ぺっと
K.SATO

ぺっと
はき出した指先
だけど骨は飴玉がわりにして
すごいや
この関節の 動き
赤にまみれたためよくは見えないんだが

散らばされていく木々の林
波にぶつかる砂のお城
ハチ公前の視界はいつも
顕微鏡の世界

開いていく君の胸の中
ここにハートがあるんじゃないかと
違ったみたいだ

奥へ奥へと邪魔する意地汚いよだれの筋
奥へ奥へウイスキーボトルもバウンドする
奥へ奥へキンピラゴボウがぎっちり敷き詰められた
奥へ奥へ演じるロックギタープレイの幾多限りない 部位

また充血した
今どこを歩いている
着ぐるみとして被ってみたけれど見えない
君は僕が好きだったのか?


自由詩 ぺっと Copyright K.SATO 2008-11-06 23:59:51
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