ぺっと
K.SATO
ぺっと
はき出した指先
だけど骨は飴玉がわりにして
すごいや
この関節の 動き
赤にまみれたためよくは見えないんだが
散らばされていく木々の林
波にぶつかる砂のお城
ハチ公前の視界はいつも
顕微鏡の世界
開いていく君の胸の中
ここにハートがあるんじゃないかと
違ったみたいだ
奥へ奥へと邪魔する意地汚いよだれの筋
奥へ奥へウイスキーボトルもバウンドする
奥へ奥へキンピラゴボウがぎっちり敷き詰められた
奥へ奥へ演じるロックギタープレイの幾多限りない 部位
また充血した
今どこを歩いている
着ぐるみとして被ってみたけれど見えない
君は僕が好きだったのか?